バイブレーションプラグ考察 ~その2~

DEN

2010年09月09日 21:02

 先日、バイブレーションプラグについての記事を書いたが、書かれたコメントを読んで、バイブレーションプラグの使用法についていくつか追記の必要があると思い、続けて記事を書くことに。




 バイブレーションプラグについては、根がかりというデメリットをあげているコメントが結構多かった。

 実は以前自分がバイブレーションプラグをキャストすることが少なかった最大の理由の一つが、やはり根がかりにある。

 ボディがフラットで薄くリップもないため、障害物回避性能が低く、しかもシンキングなので根がかりを浮かせて回避させるということもできず、購入して1投目でロストって経験も数多い(笑)




 だがキャストし続けているうちに、「根がかりでロストする=使い場所を間違っている」ということに気づいた。

 バイブレーションプラグは根がかりするようなところで使うルアーではなく、基本的にオープンウォーターで使うルアーなのである。

 障害物に弱いので、ウィードなどの回収可能な障害物以外の障害物では基本的に使用しないってのが、自分の出した結論である。




 「初めて訪れたフィールドで状況をチェックするためにバイブレーションプラグをキャストする」っていう使い方は、バイブレーションプラグを根がからせるためにキャストしているようなもので、決しておすすめできる使用法ではない。

 つまり使用すべきは、地形や水中の様子がよく分かっている通い慣れたフィールドで、地形的に大きな変化がなく、ダラダラと深くなっているようなところで、なおかつ障害物もないようなとりとめのないポイントこそが、バイブレーションプラグをキャストするポイントなのである。

 こういうとりとめのないポイントを、他のルアーでチェックすると、時間がかかる割に釣果に結びつかないことも多く、地形の変化に乏しく障害物も無いようなポイントは、よほどのことがない限り、バスをストックすることはないので、真っ先に切り捨てられてしまうポイントでもある。




 そういうポイントは実は手つかずであることが多く、いつもは釣れないのに、風や雨といった気象条件の変化や、ベイトフィッシュの存在により、スペシャルなポイントに変化することがある。

 だが、いつスペシャルなポイントに変化するのかは、ルアーをキャストしてみなければ分からない。

 でも、時間をかけてチェックするのはもったいない。

 そんなときにキャストしてみるのが、バイブレーションプラグなのである。




 活性の高いバスを手がえしよく狙えるバイブレーションプラグのメリットを最大限に生かして、そういうポイントで5分ほどキャストしてみることで、スペシャルなポイントに変化しているかチェックすることができる。

 釣れれば他のルアーもキャストしてみるが、釣れなければすぐに見切る、だが状況が変わったらまた入り直してキャストして様子を見る、こういう使い方が自分の中で確立されたバイブレーションプラグの使用法の一つで、それゆえサーチベイトとしての役割を担っているのである。




 以上の考え方は、漠然としたものだったのだが、雑誌「ロッド&リール」で田辺プロが連載している「ストロングフィッシャーマン入門」の中にある、シャローフラットについての考え方を読んで「これだ!」って参考にさせてもらってまとめたものである。

 つまり、半分はパクリである(笑)




 また、バイブレーションプラグをキャストすることに対して「信頼性が低い」てのももっともな意見だと思う。

 根がかりが怖くてキャストできない→使用頻度が低い→信頼性が低い、というスパイラルに突入しやすいルアーなので、信頼性が低いってのは理解できるし、実際自分もそうだった。




 根がかりについては、フロント・リアともにダブルフックにしてキャストすることで、かなり回避することができる。

 根がからないことで、バイブレーションプラグのメリットである手がえしの早さや遠投性能を生かした釣りをすることができるので、おすすめのチューニングの一つである。

 また、フラットサイドのボディ形状は、もともとフッキング性能が高いため、ダブルフックにしたからといって、極端にフッキング性能が落ちるわけでもない。

 それにブルーギルやフナといった魚の体型は、まさにバイブレーションプラグそのものだし、これらのベイトがいないフィールドの方が珍しいので、使用する価値はあると思う。




 最後に、ラトルについてだが、前回の記事でも書いたように、「音が鳴ってなんぼ!」っていうのが自分の中のバイブレーションプラグの位置づけである。

 ラトル音については、ことあるごとに同じバイブレーションプラグのサウンドローテーションをして試してきた。

 その結果、音が鳴るものの方が、サイレントよりよく釣れるという結論に達した。

 もちろん、サイレントの方がスレにくく、デカイバスが釣れるっていう状況もあるのだろうが、サーチベイトとしてバイブレーションプラグを使用する以上、より反応のいい音が鳴るタイプの方が使い勝手がいいと感じている。

 同じ音でも、ジャラジャラ音とコトコト音があり、一般にジャラジャラ音は数釣りに、コトコト音はデカバスに効果的と言われているが、バイブレーションプラグはデカイバスを狙うために使用するルアーではなく、バスがそのポイントにいるかどうかを手早くチェックするために使用するルアーなので、数釣りに向いているといわれるジャラジャラ音がメインになる。

 ジャラジャラ音だからデカイバスが釣れないってわけでも無いので、音については神経質になる必要は無いと思っている。




 バイブレーションプラグは、ボクシングでいうと「一撃必殺」の右ストレートやアッパーカットといった決め技ではなく、必殺パンチを確実に決めるために「数撃つことで効果を発揮する」左ジャブみたいなものである。

 単純に、キャスト数を増やすことが釣果に結びつくルアーなので、他のルアーをキャストして釣れないときや、ポイント移動のついでに数投キャストしてみるっていう使い方から試していくと、そのうちバイブレーションプラグの使いどころが分かってくると思う。




 最後に、使用頻度が高くなってくると、意外と根がからないルアーであることも理解できるようになってくる。

 実際、自分の使っているバイブレーションプラグは、ヘッドが削れまくって塗装もハゲハゲだが、未だに使用しているものが多い。




 キャストし続けて、フックのローリングマークが激しくついて、穴が空いてしまってダメになったプラグって持ってますか?

 ルアーの理解度って、そうやってキャストし続けて高めていくものなんだと思ってます!


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