一歩間違ったら…

DEN

2009年04月20日 19:20

 この週末に行われたKNBでは、精力的にプラに入っていたヒロクズさんが、見事優勝されたとのこと。

 参加したかったなあ…




 さて、KNBメンバーが、萩尾で大会を楽しんでいた頃、自分とshiikazu君は大変なことになっていた。

 熊本には行けなくても、釣りはしたかった自分。

 shiikazu君を誘って、午前中だけ野尻湖に行くことに。




 到着して1時間ほど釣りをしたところで、事件は起こった。

 不運が重なり、自分たちの乗っていたジョンボートが横転し、自分たちは水の中へ投げ出された。

 膨張式のフローティングベストを着けていたので、沈むことはなかったが、自力ではどうすることもできず、ひっくり返ったボートにしがみつくしかできなかった。

 水温は20度ほどで冬に比べたら決して冷たくはないが、泳ぐには冷たすぎる温度で、体温が奪われ、ふるえが止まらなくなっていった。

 何とか船を元に戻そうとも試みたものの、足場のない水中ではそれもかなわず、途方に暮れてしまった…




 幸い、近くで釣りをしていた人のボートに乗せてもらい、何とか助かることができた。

 また、ひっくり返ったボートも、近くの岸まで引いていってもらい、何とか回収することもできた。




 もし、水の中に投げ出されたときに、フローティングベストを着ていなかったとしたら…

 もし、横転したボートで、頭などを強打して気を失っていたら…

 もし、近くで釣りをしていた人がいなかったとしたら…




 今回、不運が重なってこんな事件になってしまったが、幸運が重なって今こうやってブログを更新することができている。

 今は笑って話せても、その時は生きた心地がしなかった。

 いや、一歩まちがえたら、自分かshiikazu君のどちらかが、いや二人とも今頃ダムの底に沈んでいたかもしれない。

 それほどの大事件であった。




 とっさのことで、気がつかなかったのだが、かなりの衝撃があったらしく、右足のふくらはぎは肉離れを起こし、帰宅後は歩行困難になり、嫁さんに病院に連れて行ってもらった。

(現在は、日常生活に支障のない程度にまで回復した。)

 おでこには切り傷があるが、ボートが横転した際に何かで切ったようだ。

 また、手足にも擦り傷や打撲のあとがいっぱい残っている。

 ボートが横転した際、浮いていたタックルボックスやガソリンを入れたタンク、ロッドホルダーに残っていた1本のロッド、そしてボートに固定されていたエレキや魚探、エンジンといったものだけが何とか回収できたものの、ボートに乗せていた道具のほとんどはダムの底へと沈んでしまった。

 今までコツコツと集めてきたルアーやロッド・リールの大部分は、今、野尻湖の底に沈んでいる。

 回収できたものの、エンジンやエレキは水没してしまったため、オーバーホールしなければ使い物にはならず、魚探も電源は入らなくなっている。

 元のように釣りができるようになるためには、いったいどれくらいの時間とお金がかかるのか、想像がつかない…




 でも、生きていれば、また道具をそろえていくことはできるし、ダメになった道具も修理することはできる。

 生きてさえいれば、また釣りに行けるようになる。

 起こってしまったことは嘆いても取り返しが付かない。

 今はただ素直に生きていたことに感謝感謝という気持ちである。




 病院に連れていってもらう車の中で「ホント、生きていてよかった…」って嫁さんにしみじみと言われて、不覚にも涙が出そうになった。

 釣りって、もともと危ない遊びだってことを忘れかけていたような気がする。

 もちろん、フローティングベストを身につけて安全には気を配っていたけれど、心のどこかで高をくくっていた気がする。

 高い授業料になったけど、ホント生きていてよかったって、今は思っている。




 これに懲りずに、また釣りに行こうね、shiikazu君!

 そして、名前も聞かずじまいだった、助けてくれた方、本当にありがとうございました


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